『エスケープジャーニー』感想 現実とフィクションの間
これはBLマンガの感想になります。
BLが苦手という方は読むのをお控えください。
また本編のネタバレを含みます。
おげれつたなか先生の『エスケープジャーニー』を読みました。
確かEテレのねぽりんぱほりんで腐女子特集があった時にBL作品の一例のなかにこの作品のパロディがあって、人気の作品なんだという認識はあって、今日他のBLマンガを買ったついでに買って読んでみました。
前提として、こういう商業BL、フィクションと現実世界の事を比較して考える行為が正しいのかわからないんですけど、なんだか唸ってしまいました。
主人公である久世直人と羽瀬太一は高校生の時に付き合っていた時期があったがケンカの後別れをし、大学生になり再会するという場面から話はスタートします。
元々好きだった同士、復縁するのですが、中々ケンカが減らない。
で、直人は男同士の自分達では友達や恋人にはなれるけど、家族になる事は出来ないと身を引こうとするんです。
今の日本の法律は同性婚を認めていません。つまり、愛し合っている同性の2人の関係を法律は保証しないということです。でも、結婚というわかりやすい形で保証が欲しい人もいるのだと改めて気づかされました。
でも、太一の両親は離婚しており、結婚という保証があってたとしても家族になれるわけではないという事を知ってるんですよね。
だから自分たちの間にあるのは愛だと。
また、かませ犬ぽかったんですけど、女の子のふみちゃんもめっちゃ良い子でしたね。
一度は太一への告白を辞めるんですけど、ダメだとわかっていても言わなきゃいけない。大事なことは特に口に出して言わなくちゃいけないと主人公達を後押ししたのは素晴らしいなと思いました。
この物語では死ぬまでには見つかると言っていた同性2人の関係を、国が結婚という形で保証しても良いのだと強く思いました。
確かに家族の形はそれぞれだけど、形があることで幸せになれる2人が増えるのならば。