君の名前で僕を呼んで 感想
だいぶ前の記事から期間が空いてしまった...
公開初日に君の名前で僕を呼んでを見てきました。
最近日本でも福山雅治がBLコミックを呼んでると発言したり、LGBTを題材にしたドラマが放送されたり、LGBTの人たちに対する認識はだいぶ変化してきてると思うけど、そんな日本よりだいぶ先進的であろうアメリカの映画です。
アカデミー賞に主演のティモシー・シャラメがノミネートされてたのでこの映画を知ったんだけど、それよりこの日本版予告が最高すぎて、ずっと公開初日に見に行くって決めてました。
(吹替版には出てないけど、櫻井さんのナレーションが最高すぎる!!!)
ーーーーーーーー以下ネタバレ有りーーーーーーーー
あまり恋愛経験の無い私でも終始心がギュッとなって苦しかったです。
いや、無いから余計に苦しかったのか笑
ちょっと荒い映像、80年代を感じる服、音楽、イタリアの美しい風景、主人公のエリオとオリヴァー。
全部が美しくて、儚かった。
見る前に町山さんの解説を呼んでたんだけど(以下のサイトはラジオを文字起こししたもの)
これを呼んだ上で気になった点を
この物語の登場人物は原作者の分身であるっていう考察からパズルになってるという問いかけに私なりの答えを出すとしたら、やっぱり原作者の人は昔同性を愛した経験があって、登場人物はそれぞれ自分が選択した世界線上に生きているのかなと思った。
エリオがオリヴァーと駅で別れた後、父親と話すシーンで、父親が私にはエリオのように勇気がなくてそのような経験はしなかった、と言ってたけど、それは現在妻子がいる原作者が選んだ世界線。
オリヴァーが2年付き合った彼女と結婚するのも原作者が選んだ世界線。
でも、エリオは原作者が選ばなかった世界線を表しているのかなと。まあ、同性愛の経験は無いと原作者は言ってるけど、実際のところはわからないし。でも、現在妻子がいるってことは同性愛者として生きるという選択はしなかったわけだよね。
だから、エリオは原作者の中で死んでしまった存在なのかなと思った。途中でいきなり鼻血を出したり、オリヴァーと二人で旅行した夜に吐いてしまうのも死を暗示してたのかな~と。
にしても、最後のエンドロールの3分30秒長回しは私も一緒に号泣してしまった...それにオリヴァーの君の両親は理解があるけど、僕の両親だったら矯正施設送りだよってセリフもすごく切なくなった。80年代はまだまだそういう価値観の人たちが多かったんだなと。
そういう価値観を映画からでも変えていけたらいいよね。
最後に町山さんの紹介でも言及されてたモーリスが4K版で公開されるそうなので見に行こうと思ってます。
おしまい。